W杯をめぐる議論の核心は?
今回のW杯をめぐる議論の核心は、アメリカのファンがサッカーを拒絶していることではない。FIFAがアメリカの既存のサッカーファンを拒絶していることが問題なのだ。
「サッカーのアメリカ化は、アメリカのファンが求めていることではない。それはFIFAの発想だ」と、アメリカのサッカーを長年取材するジャーナリストのフェリペ・カルデナスは言う。「FIFAは、アメリカのスポーツ消費者を引き付けるためにサッカーの観戦体験を根本から変える必要があると考えている」
だがアメリカのサッカーファンは、そもそも国際的で多言語的な性格が強い。今シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(CL)の試合の平均視聴者数は、前年比39%増の171万人。これは野球のMLBやバスケットボールのNBAのレギュラーシーズンにほぼ匹敵する。5月30日にパリ・サンジェルマン(フランス)とアーセナル(イングランド)が戦った決勝は、309万人が視聴した。
「アメリカのサッカーファンは、ハーフタイムショーやダイナミック・プライシングがなくてもサッカーにのめり込んでいた」と、カルデナスは言う。「それなのに、その人たちがいま締め出されようとしている」
世論調査会社ユーガブが5月に実施した調査では、アメリカ人の54%がW杯に全く関心がないと回答。59%の人は一試合も視聴しないだろうと答えている。アメリカ代表戦のチケットに600ドル以上支払ってもいいという人は2%にとどまった。
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