Howard Schneider
[ワシントン 24日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が24日公表した企業財務責任者(CFO)を対象とする四半期調査で、中東紛争に起因するエネルギー価格の急騰が米企業活動に与えた影響は限定的だったことが分かった。
調査はリッチモンド連銀とアトランタ連銀がデューク大学フークア・ビジネススクールと共同で、5月18日から6月5日にかけて実施し、全米500社超が回答した。
調査によると、調査対象企業の約3分の2は原油高によって生産単価が上昇した一方、販売価格の引き上げに踏み切った企業は約3分の1にとどまり、多くの企業が原油高によるコスト上昇に直面したものの、価格転嫁は小幅だった。
また70%超の企業が、需要はほとんど変化しておらず、むしろ増加したと回答し、需要への悪影響もほとんど見られなかった。
一方、インフレは引き続き企業経営者にとって最大級の懸念材料となっており、米経済全体への見通しも慎重なままで、米国内総生産(GDP)成長率見通しは前回調査の2.1%から1.8%へ引き下げられた。
米経済全体については慎重な見方が示された半面、自社の事業見通しについては前回調査より楽観的な姿勢だった。雇用計画もおおむね維持され、多くの企業は今年のコスト上昇率と販売価格上昇率をともに4.7%程度と見込んだ。
ただ、この予想は原油価格が1バレル=90ドル前後で推移するとの想定が前提となっている。実際の原油価格は、イランと米国の停戦とホルムズ海峡の航路再開を受けて、この水準を下回っている。
アトランタ連銀のブレント・マイヤー副総裁(調査研究担当)はロイターとのインタビューで「エネルギー価格上昇圧力がここでほぼ終息するのであれば、今後のインフレ押し上げ効果は限定的になる可能性が高い」と指摘。「石油先物市場の予想通り、原油価格が再び70-75ドル程度まで下がれば、それは良い材料であり、エネルギー価格のインフレへの寄与度は時間とともに低下していくだろう」と予想した。