[パリ 19日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストであるレーン専務理事は19日、ユーロ圏は中規模のインフレショックの渦中にあり、インフレ率は年内、3%を上回って推移する見通しだとし、「慎重な」政策対応が必要になるとの見方を示した。

現在のインフレの状況について、2021/22年のパンデミック時のインフレショックやユーロ圏債務危機後の超低インフレ期とは対照的に、古典的で教科書通りの状況とした。

「あまり大きくなく、あまり持続的でもない(ショック)ようなものだが、金融政策で慎重に対応する。それがわれわれの現在の立ち位置かもしれない」と述べた。「われわれはそれほど大きな(インフレの)混乱シナリオには陥っていない」とした。ナティクシス主催のイベントで述べた。

中東紛争が緩和しても、すでにインフレの打撃は相当出ており、インフレ率は27年に入っても2%の目標を上回ることが予想され、政策対応が正当化されるとした。

「今週は幾分改善が見られた(が)、今後かなりのコスト上昇が控えており、インフレ率は年内は3%を上回ると考えている」と述べた。

これが他の物価にも波及し、27年の賃金に上昇圧力をかける可能性が高いと指摘した。

金融市場は現在、ECBがあと1─2回利上げすると予想しており、10月までの追加利上げを完全に織り込んでいる。

レーン氏は、エネルギーコスト高は経済成長の重しになるが、(経済には)かなりの底堅さが見込まれるため、全体の成長率がユーロ圏の潜在成長率を大きく下回ることはないとした。

家計は消費を維持するための十分な貯蓄があり、投資は主に人工知能(AI)や防衛需要の増大を背景に増加しており、金融システムは潤沢な流動性を備えて収益を上げていると指摘した。

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