Tamiyuki Kihara

[17日 ロイター] - 高市早苗首相は17日、フランスで開かれた主要7カ国首脳会議(G7サミット)閉幕後に記者会見し、ホルムズ海峡への自衛隊派遣について「現時点で決まったものはない」と述べ、米イラン間の和平合意の実施状況や国際情勢を見極める考えを示した。G7各国に対して重要鉱物の共同備蓄で連携することを提案し、賛同を得たとも語った。運用は調達先の切り替えを条件とすると説明した。

米国とイランによる合意後、政府内ではホルムズ海峡への自衛隊派遣の実現可能性について議論が続いている。ただ、高市氏は会見の中で「先般成立した米イラン間の合意と、それに伴う実際の情勢というものはしっかりと見極めなければならないと考えている」と説明。「日本として国際社会と緊密に連携しながら、中東地域全体の平和と安定の実現に向けて今後の復興も含め、あらゆる外交努力を積み重ねていく」とも述べ、慎重に検討していく考えを明らかにした。

また、英仏独伊が主導する多国間のイランへの関与については、「現時点で参加・協力について具体的に決まっているものはない」とし、情勢を見極める考えを改めて示した。「日本はこれからもG7などの国際社会と緊密に連携しながらホルムズ海峡におけるすべての国の船舶の自由で安全な航行の確保に向け、あらゆる外交努力を含めて必要な対応を検討する」と強調した。

一方、重要鉱物の議論ではG7各国との共同備蓄について理解を得たとし、「輸出規制や経済的威圧についてG7が一致して深刻な懸念を表明した。重要なのはレアアース(希土類)などの重要鉱物について特定国への過度な依存を減らすことだ」と語った。G7や他の同盟国においても代替調達先を拡大していく必要があるとも強調し、「共同備蓄連携の運用にあたっても調達先の切り替えを条件とする。共通の依存度低減目標を掲げ、需要サイドの政策対応を含め、あらゆる手段を尽くすことで合意した」と説明した。中国を念頭に置いた発言とみられる。

また、国内政治について、記者団から食料品の消費税率を1%に減税するなどの案を支持するか問われると、「やはり迅速性と十分性を確保してほしいなと考えている」と表明。超党派の実務者会議が進行中である点に言及しつつ、「最終的な取りまとめに向けてしっかりと議論を見守らせていただく」と述べるにとどめた。

(鬼原民幸 編集:久保信博)

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。