David Milliken Suban Abdulla
[ロンドン 17日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が17日発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.8%上昇し、13カ月ぶり低水準だった4月と変わらずだった。18日にはイングランド銀行(中央銀行)が金利政策を発表する。
統計発表後、英ポンドは対ドルで小幅に下落。投資家は年内の利上げ観測をわずかに後退させた。
ロイターがまとめたエコノミスト予想では3.0%上昇とみられていた。米国とイランの戦争を受け、英インフレ率は2月時点の中銀予想を1%ポイント近く上回っている。
ONSによると、航空運賃とガソリン価格の急騰を、4月に比べた肉類、野菜、乳製品、家庭用暖房油の値下がりが相殺した。
<英インフレ、長期にわたり目標超え>
インフレ率はこの5年間の大部分で中銀が目標とする2%を上回っている。中銀は4月、インフレが年末までに3.5%を上回り、最悪のシナリオでは2027年初めに6%を超える可能性があるとしていた。
ただ金融市場は、米国とイランが戦争終結に向けた覚書で合意したことを好感している。合意は19日にスイスで正式署名される予定だ。
KPMGのチーフエコノミスト、ヤエル・セルフィン氏は「本日のデータは、英中銀が引き続き慎重なアプローチを取る論拠を強めるものだ」と指摘。「基調的なインフレ圧力は強まる明確な兆候をまだ示しておらず、これは18日の会合で金融政策委員会(MPC)の過半数が金利据え置きを支持する根拠となる可能性が高い」とした。
ロイターがまとめたエコノミスト予想では、中銀は7対2で政策金利(現在3.75%)の据え置きを決定するとみられている。
<変動の大きい航空運賃>
英国は輸入天然ガスの依存度が高く、中東紛争による影響が他の多くの西側諸国よりも大きい。製造業者の5月の原材料費は前年比8.7%上昇し、2023年2月以来の大幅な伸びとなった。
中銀が基調的な物価指標と見なすサービス価格の上昇率は3.7%で、エコノミスト予想と一致。4月の3.2%から加速した。
サービスインフレ率の上昇は、変動の大きい航空運賃が10.3%急騰したことを反映している。
食品、エネルギー、酒類、たばこを除くコアインフレ上昇率は2.5%から2.6%に加速したが、予想をやや下回った。