ペルーで6月7日に行われた大統領選の決選投票はまれに見る大接戦。開票作業の遅れもあり、最終結果の確定まで数週間かかる可能性がある。現地時間11日時点で開票率は98.2%。右派のケイコ・フジモリと左派ロベルト・サンチェスの得票差は1000票未満にすぎない。

【動画】移民追放を公約に掲げるケイコ・フジモリ

両候補とも元国会議員だが、フジモリは父アルベルト・フジモリ元大統領の政治的遺産を受け継いで全国的な知名度を得た。一方、サンチェスは2021年に当選したペドロ・カスティジョ元大統領の政党出身だ。フジモリは法と秩序を選挙戦の中心に据え、サンチェスは経済格差の是正をより強く訴えた。

最後まで結果が見えない情勢にペルー国民は不安を募らせている。問題は誰が次の大統領になるかだけではない。過去10年間に9人の指導者のうち6人が失脚した国でまともな統治ができるのか?

敗れた候補が結果を受け入れるかどうかは、新政権下で野党がどれほど対決姿勢を取るのかの先行指標になりそうだ。両陣営とも投票手続きに不正の疑いがあるとして調査を求めている。

ペルーの政治アナリストは、まだ集計されていない票はフジモリに有利に働く可能性が高いと指摘した。在外投票もフジモリ支持が目立つが、ペルー国内の票はサンチェス優勢となっている。

フジモリが勝てば、ペルーは大統領選で右傾化を選択した中南米諸国の列に加わることになる。ただし、アルゼンチンのミレイ大統領のような圧勝ではないため、フジモリ勝利は有権者の深い分断を反映したものとなりそうだ。

ペルー大統領選は、周辺諸国の変化を先取りしているのかも
【関連記事】