Saeed Azhar Nupur Anand Chris Prentice
[ニューヨーク 15日 ロイター] - 米通貨監督庁(OCC)は、現在実施している「デバンキング」に関する主に大手行に対する監督調査の結果を数週間以内に発表する見通しだ。
デバンキングとは、宗教的・政治的理由によるサービス拒否や特定顧客の口座閉鎖などの行為を指す。調査対象にはJPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカ(BofA)といった大手行が含まれており、事情に詳しい関係者によると、不適切な対応があったと認定された銀行は実名を公表されたり、懲戒・行政処分が下されたりするとみられる。
また、調査では化石燃料企業、銃器メーカー、暗号資産(仮想通貨)関連など、合法性があるものの保守派に支持されているセクターへのサービス提供を拒否したかどうかも精査されているという。
トランプ大統領(共和党)が昨年発した命令に基づいて、関係当局はトランプ氏が「民主党による政治的動機に基づいたデバンキング」と主張する行為の取り締まりを強化。銀行側は、こうした見方を否定し、単にリスク管理規則に従っているだけだとしつつ対応に苦慮している。
与党共和党は長年にわたって米銀行業界に対し、彼らが差別的だとみなす左派的な政策を撤回するよう圧力を強めてきた。トランプ氏は、自身も政治的な理由で口座を閉鎖されたことがあると主張している。
関係者の1人や銀行の公式発表によると、こうした圧力の高まりを受け、一部の銀行は融資やその他の口座サービスに関する長年の方針の見直しを余儀なくされている。
首都ワシントンの連邦検察局もデバンキングを巡って銀行を調査しており、この調査については米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが先週報じていた。
OCCは昨年12月に予備報告書を公表し、2020年から23年にかけて大手9行が、特定の業界や団体へのサービスを制限したり、過剰なリスク管理審査を要求したりする方針を持っていたことを指摘した。これはそうした顧客と取引することに伴う「レピュテーション・リスク(評判悪化のリスク)」を回避するためであることが多く、OCCはこれらの方針と、関連する約10万件の苦情を精査していると表明した。
4人の関係者は、それ以来OCCは複数回問い合わせており、一部の銀行はここ数週間も質問に対応している。OCCの質問は、サービスの提供や取り消しに関する銀行の意思決定プロセスに焦点を当てており、非常に詳細な内容となっている。
今後発表する最終的な調査結果でOCCは特定の銀行名や事例を具体的に取り上げる見通しで、一部の事案を正式な制裁措置へと引き上げる可能性がある。融資方針の修正を求める非公開の監督通知や、罰金による和解を伴う公開の法的強制執行などだ。