Arathy Somasekhar
[ヒューストン 15日 ロイター] - 米国の戦略石油備蓄(SPR)の原油在庫が1983年以来の低水準となる3億4030万バレルまで減少したことが、15日にエネルギーが発表したデータで分かった。米国とイランが戦闘終結とホルムズ海峡の開放に関する合意に達したタイミングで、原油需給の逼迫を示唆する形となった。
SPRは前週比890万バレル減少し、過去3番目に大きな取り崩しを記録。この放出は、ここ数カ月で数年ぶりの高値に急騰した燃料価格を抑制するため、SPR貯蔵施設から1億7200万バレルを貸し出すという政府の取り決めの一環だ。
最新のSPR貸付制度に基づいて原油を借りる企業は、元の数量にプレミアム分の原油を加えた量を返却することが義務付けられている。エネルギー省は、この仕組みが米国の納税者に負担をかけることなく、市場の安定に寄与するとしている。
バイデン前政権下でのSPR在庫の最低水準は3億4680万バレルだった。
イランとの戦争によって生じた供給不足を埋めるための米国産原油への精製・輸出需要の高まりを受け、米国の原油在庫は足元の数週間で急減している。2月末に戦争が始まって以来、民間在庫とSPRを含む米国の総在庫は7900万バレル減少して7760万バレルと、2023年以来の低さになった。
米WTI原油先物の価格の基準で、南部オクラホマ州の主要な貯蔵拠点であるクッシングの在庫は、操業上の最低水準に近い2160万バレルまで低下しており、需給逼迫懸念を強めている。