6月3日の韓国統一地方選挙が終わり、与党・共に民主党は全体的には善戦したものの、いくつかの重要な選挙区で敗北を喫した。さらにその後の調査では李在明政権と与党・共に民主党の支持率がともに下落している。世論調査会社韓国ギャラップによると、「政権を支持する」という肯定的評価は2月以降、選挙前まで60%以上を維持したが、選挙後は57%に下落。一方で半年近く20%台だった否定的評価は35%に上昇した。

別の世論調査会社リアルメーターの与党支持率も47.5%から41.8%へ落ち込んだ一方、野党・国民の力は33.3%から41.1%へと上昇した。選挙結果が民意の変化を映し出したといえそうだ。

地域差の鍵は不動産

呉世勲候補の選挙事務所
開票速報を見守る呉世勲候補の選挙事務所(撮影=筆者)

今回の選挙で与党にとって最大の失点は首都ソウル市長選での敗北だった。保守系野党・国民の力の現職・呉世勲(オ・セフン)候補が257万5819票(49.22%)を得票して、与党・共に民主党の鄭愿伍(チョン・ウォノ)候補251万5560票(48.07% )を僅かながら上回った。

地区ごとにみると与党の鄭前城東(ソンドン)区長はソウル25区のうち15区で勝利したが、ソウルの中央を東西に流れる河川・漢江(ハンガン)に面する11区のうち8区は呉候補が勝利しており、なかでも江南(カンナム)・瑞草(ソチョ)・松坡(ソンパ)の「江南3区」は6割以上が呉候補に投票した。

地域差の鍵となるのは不動産だ。漢江はソウルの住宅価格を左右する要素のひとつで、漢江が見えるか見えないか、近いか遠いかによって価格が変わる。国土交通部が発表した一戸建て住宅公示価格の上位10件は龍山区が7件、江南区が2件、瑞草区が1件と漢江に面する地域に集中している。商業エリアの商圏の坪あたり公示地価も1位から5位まで中区(チュンく)が独占する。

これら住宅価格上位10選と商業エリア上位を含む区は、いずれも今回呉候補が勝利した地域である。鄭候補が勝利した麻浦区(マポく)でも高級マンションが集まる孔徳(コンドク)・阿峴(アヒョン)地区は呉候補が上回っており、高額不動産所有層が呉候補を選んだと分析されている。

若者が保守を選んだ理由とは?
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