Daniel Wiessner
[10日 ロイター] - 米実業家イーロン・マスク氏が率いる人工知能(AI)企業xAIの元技術者が、AIが人類に及ぼすリスクについて懸念を表明したことを理由に解雇されたとして、xAIと親会社の宇宙開発企業スペースXを提訴した。
訴えはカリフォルニア州の裁判所に9日に起こされた。訴状によると、xAI元技術者のデビン・キム氏は、対話型AI「Grok(グロック)」の開発にガードレール(安全策)を設けようとした自身の取り組みが、会社の経営陣に標的とされる原因になったと主張している。
訴状は「キム氏は、xAIがAIの安全性、特にグロックに関する安全性を優先しなければ、同社が差別助長や大量破壊兵器の拡散といった違法行為を犯すことはほぼ避けられないと、繰り返し訴えていた」としている。
キム氏によると、マスク氏はxAIに適切な安全性試験とプロセスの導入を期待していた。だが訴状によると、キム氏の上司でxAIの共同創業者であるジミー・バ氏はこうした指示を無視し、安全性確保の仕組みを導入すべきだとするキム氏の主張を退けた。
バ氏は昨年9月、キム氏が経営陣にAIの安全性に関するプレゼンテーションを行う直前に、突如としてキム氏を解雇したという。