Olivia Le Poidevin

[ジュネーブ 11日 ロイター] - 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が11日に公表した報告書によると、紛争や迫害により世界で避難を余儀なくされた人の数が2025年に10年ぶりに減少した。ただ、長期にわたって避難生活を強いられている難民の数は依然として許容できないほど高い水準にあるという。

昨年に家を追われた人は540万人で、これにより難民や難民に類似する状況にある人の総数は世界で4160万人に達した。このうち600万人がパレスチナ難民だ。

一方で、約1470万人の難民や国内避難民が帰還した。前年比50%増で、1965年以降で2番目に多い水準となった。

主な帰還先はコンゴ民主共和国、スーダン、シリア、アフガニスタン、ウクライナ、ミャンマーの6カ国だった。

ただ、報告書は「多くの帰還者は、治安の悪化、広範囲にわたる破壊、脆弱な経済状況、限られたサービスや雇用、国内の一部地域で続く散発的な暴力など、深刻な課題に直面している」と指摘している。

UNHCRは、人道支援を必要とする難民や長期避難状態にある人の数を35年までに半減させることを目指している。難民の大半を受け入れている低・中所得国を中心に、雇用創出や教育の機会を支援することで実現を図る。

世界全体で、難民の70%は5年以上にわたり避難生活を送っており、その多くはレバノン、ヨルダン、トルコ、イランなどに滞在している。

UNHCRのバルハム・サレハ難民高等弁務官は「庇護と保護は命を救うものであり、議論の余地はない。しかし、何百万人もの難民が生活を立て直す現実的な見通しもないまま、何年も何十年も足止めされ続けるような未来は受け入れられない」と述べた。

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