Scott Murdoch
[シドニー 11日 ロイター] - オーストラリアの銀行大手ウエストパックは11日、中道左派の労働党政権が5月の予算案で大規模な税制改革を発表して以降、住宅ローン申請が10%減少したと明らかにした。
最も減少が大きかったのは投資用ローンの申請で、同期間に20%落ち込んだという。
ウエストパックは住宅投資向け融資の伸び率が2026年の8.4%から、その後の2年間は4.4%にほぼ半減するとの見通しを示した。
労働党政権は5月、不動産投資を新規の住宅供給に誘導するため、投資損失を課税所得から控除できる「ネガティブギアリング」の対象を新築住宅に限定すると発表した。
また、1年超保有した資産に対するキャピタルゲイン(売却益)の50%割引を廃止し、インフレ調整後の利益に課税する方式に切り替える。27年7月からはキャピタルゲインに対する最低30%の税率も導入する。
これらの措置により、豪不動産市場の減速は深まるとみられている。主要都市の多くで価格が軟化し、競売の落札率はコロナ禍以降で最低の水準に落ち込んでいる。
ウエストパックのコンシューマーバンキング部門最高経営責任者(CEO)キャロリン・マッキャン氏はアナリスト向け説明会で、税制改革発表以降、住宅ローン需要が弱まっていると指摘。
「予算案での政策変更を受け、投資家の借り入れ意欲の鈍化、あるいは冷え込みが見られる」と述べた。
一方で、既存の投資物件や将来の新築物件についてネガティブギアリングを存続させる措置が、豪不動産市場の下振れリスク抑制に寄与するとの見方を示した。