Nestor Corrales Karen Lema
[マニラ 10日 ロイター] - フィリピンは10日、南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)に設置された浮体構造物の撤去を中国政府に求めていると明らかにした。同礁が人工島化されるのを容認しないと言明した。
フィリピンは9日、この「移動可能なプラットフォーム」を巡り、中国に外交ルートで抗議した。フィリピン沿岸警備隊によると、この構造物は中国の調査船によって設置された可能性が高い。
フィリピン海軍のトリニダード報道官は記者会見で、防衛・安全保障の観点からスカボロー礁が新たな人工島へと開発されるのを防ぐ必要があると述べた。
フィリピンの安全保障当局者は10日の記者会見で浮体構造物の写真を公開した。写真には数人が乗った四角いプラットフォームと、中央に設置されたアンテナが写っていた。構造物は木の板で中央のデッキが組まれ、周囲は固定された円筒形の浮きで囲まれているように見える。
当局者はプラットフォームの目的や、中国による緊張激化の動きとみなすかについては、憶測を避けた。
フィリピン大学教授で海洋法の専門家であるジェイ・バトンバカル氏はこの写真について、中国が南シナ海に建設した7つの人工島の一つであるミスチーフ礁を想起させると指摘した。ミスチーフ礁には滑走路、レーダーシステム、地対空ミサイルが配備されている。
「(中国は)土台から始め、その後に小さな小屋を建てて、徐々に設備を増強していった」と述べた上で、この構造物は中国による「既成事実を段階的に積み重ねる動き」の一環との見方を示した。