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[シンガポール 9日 ロイター] - 米実業家イーロン・マスク氏の宇宙企業スペースXによる750億ドル規模の新規株式公開(IPO)への期待を背景にアジアの投資家の間で、同社に関連する上場投資信託(ETF)やサプライチェーンパートナー企業を物色する動きが熱を帯びている。この大型案件の恩恵を受けるとの見方が背景にある。
スペースXの衛星インターネット通信サービス「スターリンク」の部品メーカーから、スペースXの非公開株式を保有するETFに至るまで、幅広い銘柄に強い需要が集まる中、衛星・ロケット関連企業の株価が世界的に急騰している。
スペースXは約1兆7500億ドルの企業価値を目指す中で、個人投資家への割り当てを最大30%とすることを検討しており、個人投資家は今回のIPOで通常より大きな配分を受ける見通しだ。最終的なIPO価格は6月11日に決定され、翌日からナスダックでの取引が開始される。
しかし、アジアの一部地域では個人投資家の同IPOへのアクセス方法が制限されている。
中国安徽省在住の個人投資家、Hu Xiaobin氏は、過去2カ月間にわたり、スターリンクの地上端末サプライヤーである信維通信(サンウェイ・コミュニケーション)や、ロケット用特殊金属のサプライヤーである西部超導材料科技(ウェスタン・スーパーコンダクティング・テクノロジーズ)といった関連銘柄を投機目的で購入した。
同氏は「A株市場で関連する企業を掘り起こし、かなりの利益を上げた」と語った。スペースXのIPOに先立ち、これら2銘柄は売却したという。
米アップルやテスラのサプライヤーである藍思科技(レンズ・テクノロジー)の深セン上場株は、同社が商業宇宙事業を新たな成長の原動力として掲げたことを受け、今年に入って50%近く急騰し、過去最高値を更新した。
香港のセントラル・アセット・マネジメントのディレクター、ジェフリー・チャン氏は「地元の個人投資家にとって、IPOの引受団から直接配分を得るのは極めて困難だろう」と述べ、スペースXはおそらくグローバル・グロース・ファンドにとって必須の保有資産になるとの見方を示した。
ロイターが先週確認したところ、スペースXのウェブサイトとIPOのマーケティング資料は香港と中国本土ではアクセスできなかった。また、ブルームバーグはスペースXの引受会社が中国と香港の投資家のIPO参加を禁止したと報じた。