Takahiko Wada
[東京 29日 ロイター] - 総務省が29日に発表した5月の東京都区部消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数、コアCPI)は、前年比1.3%上昇した。伸び率は6カ月連続で縮小し、4カ月連続で2%を下回った。都の基本料金無償化で水道料が大幅に下落したほか、コメ類が前年比下落に転じるなど生鮮食品を除く食料の伸びが一段と縮小した。
もっとも、5月も政府や東京都の施策が指数押し下げに大きく寄与した。民間エコノミストは制度要因を除いた場合のコアCPIは前年比2.4%上昇と試算する。
コアCPIの伸び率は、ロイターがまとめた民間予測の1.5%を下回った。
水道料は34.6%下落した。生鮮食品を除く食料は4.1%上昇と、9カ月連続で伸び率が縮小した。前年の大幅上昇の影響剥落が続くコメ類は1.1%下落した。前年比下落は2022年8月以来。
一方で、エネルギー価格は3.7%下落となり、前月の4.6%下落より下落率が縮小した。政府の補助金が終了し、電気代は2.7%下落、都市ガス代は4.9%下落と下落率が小さくなった。
ガソリンは8.1%下落。中東情勢の緊迫化を受けた政府の補助金と暫定税率廃止で前年比下落が継続している。
コア対象522品目のうち、上昇は328、下落は142、変わらずが51、非調査対象が1。上昇品目は前月の343を下回った。
総合指数は前年比1.4%上昇し、伸びは前月の1.5%から鈍化。生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数(コアコアCPI)も1.6%上昇に鈍化し、24年9月以来の低い伸びとなった。
5月の都区部CPIも、制度要因が大きく下押しに作用した。UBS証券の栗原剛次席エコノミストは、東京都の水道料や保育の無償化、政府のガソリン・灯油補助金の影響を除けばコアCPIの前年比は2.4%上昇と試算。4月の制度要因除くコアCPIは2.3%上昇で、小幅に加速したとする。
栗原氏は、今回の都区部CPIを踏まえて5月の全国コアCPIは1.5%上昇と予想している。中東情勢の緊迫化に伴うコスト上昇分の転嫁により、コアCPIの前年比は4月の1.4%をボトムに加速していくとみている。