[フランクフルト 28日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)が28日公表した4月29─30日の理事会の議事要旨で、一部の政策委員にとって、金利を据え置くか、利上げに踏み切るかの判断が難しい局面だったことが分かった。

ECBは4月の理事会で、エネルギー価格の上昇が賃金や他の物価に波及するいわゆる二次的影響の兆候が確認されていないことを背景に、金利据え置きを決定。ECBは主要政策金利の中銀預金金利を昨年6月以降2.0%に据え置いているが、次回の6月会合では利上げが決定される公算が大きくなっている。

議事要旨によると「何人かの理事らが際どい判断で、利上げが議題に上がっていれば反対しなかった可能性がある」と発言。「利上げを先送りすることの選択価値は前回会合以降低下しており、金融政策対応を行わずに見極めようとするアプローチが適切である可能性は低下している」とした。

理事らは「警戒姿勢を示し、インフレ上振れと成長下振れのいずれのリスクも強まっていることを伝える必要性を強調」。市場に対してもECBは対応の用意があるとの姿勢を示すべきだとした。また、2022年のエネルギー価格高騰の際、消費者に補助金が支給されたことがかえってインフレ悪化を招いたこともリスクとして示された。

4月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は前年からの上昇率が3.0%と、前月から伸びが加速。米イラン交戦の長期化に伴い、さらなる上昇が見込まれている。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。