Michael S. Derby
[ニューヨーク 28日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は28日、連邦準備理事会(FRB)の金融政策は今後の見通しを踏まえると適切な位置にあるとの認識を示した。また、短期的にはインフレ率が高止まりするものの、年後半には圧力が和らぐとの見通しを示した。
ウィリアムズ総裁はアイスランドで行われたレイキャビク経済会議で「現在、FRBの金融政策はまさにわれわれが望む水準にある」と言及。FRBの政策は「やや引き締め的」であり、「長い目で見れば、紛争やその他のデータで何が起きるかを引き続き見極めた上で」金利変更の決定を下す十分な態勢が整っていると語った。
短期的なインフレ率は、トランプ米大統領による大幅な輸入関税引き上げとイラン紛争に起因するエネルギーショックの影響で、しばらく高止まりするとの見通しを示し、「今後数カ月間は、米個人消費支出(PCE)価格指数の伸び率が4%近辺、コアインフレ率が3%を超えるなど、非常に高いインフレが続くとみている」と指摘。一方で、関税の影響が薄れ、エネルギーショックが緩和するにつれて、インフレは鈍化する可能性があるとの見方も示した。
また、短期的なインフレ期待は上昇しているが、最近の出来事を踏まえれば驚くべきことではないとし、長期的な期待は安定していると強調。FRBにとって期待を安定的に維持することが極めて重要だと述べた。
このほか同総裁は、生産性水準の根本的な変化について言及し、「構造変化をリアルタイムで特定することは極めて困難であり、将来の成長に対する期待は、基調的な生産性の伸びの変化に徐々に適応していく傾向がある」と説明。「その結果、変化の初期段階では、経済は恒久的な生産性向上というよりも、一時的な上昇に近い動きを示す可能性が高い」とし、生産性の上方シフトは経済全体の実質金利を押し上げる可能性があると指摘した。