大学の寿命は驚くほど長い。世界の名門大学の多くは、世界的な優良企業より何百年も古い。それどころか、各大学が本部を置く国家の体制よりも長い歴史を持つ。

アメリカの大学上位500校と、大企業上位500社を比べてみよう。大学の約99%は創立50年以上だが、創業50年以上の企業は半数にすぎない。

だが、名門大学の卒業生が失業者になり、生活保護に頼る姿が報じられる今、「大学に行く価値はあるか」についての論争が巻き起こっている。確かにAI(人工知能)時代の大学教育については、投資利益率(ROI)を疑問視する声が多い。授業料の上昇率は賃金を大きく上回る。10年先どころか6カ月先の経済環境も読めないなかで、雇用市場の先行きも不透明だ。

そんな状況で10万ドルの学生ローンを背負うのは、分の悪い賭けに見える。アメリカの大学生のローン残高の総額はインドネシアのGDP以上の約1.6兆ドルだ。

加えて知的労働の自動化が進む経済の下で大学教育は正しい進路なのかという懐疑論や、大学卒の肩書なしでも仕事に就けるという認識の広がり、短期間の学習でスキルや知識を修得するマイクロクレデンシャルの台頭……。入学者数はこの10年で減少を続け、大学閉鎖も相次ぐ。高等教育への人々の信頼は低下し、大学を悪の巣窟扱いして攻撃対象にする政治的分断も深刻だ。

さらに、AIの導入で企業が新卒者や未経験者向けの求人を削減する一方、肉体労働はデジタル化が難しいため、ブルーカラー層の雇用は至って堅調に見える。人工汎用知能(AGI)が電気代程度のコストで提供できる知識を、高額な授業料を払って学ぶ必要があるのか。

もちろん、将来の高校卒業生が激動する社会で競争するために別の道を選ぶようになれば、高等教育の部分的な崩壊は避けられない。それでもエリート教育の価値は以前にも増して高まりそうだ。

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【note限定公開記事】AI時代、大学はオワコン? 「米国最高の教授」が断言、名門大学に身を置くことが“常に”勝者への近道

 

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