状況は混迷を極めている
デラロサが久々に上院に姿を現したのは5月11日のこと。上院の議場に猛ダッシュで駆け込むと、採決で重要な1票を投じた。上院議長を解任し、親ドゥテルテ派の新議長を誕生させる議案が1票差で可決されるのに一役買ったのだ。その後は、ICCの逮捕状に基づく逮捕を避けるために議場に立て籠もった。翌日、デラロサは記者会見を開き、ICCに移送されないよう懇願した。
そして5月13日、上院に銃声が鳴り響き、デラロサは再び姿を消した。
このとき現場で何が起きたのかは、まだはっきり分かっていない。
だが発砲は、国家捜査局(NBI)と上院警備局(OSAA)の職員との衝突が原因だったようだ。NBIは、隣接する建物の警備のために職員を派遣したと説明している。それに対し、ドゥテルテ派の上院議員らは、NBIがドリルで壁を壊し、デラロサの身柄を拘束するために上院に突入しようとしていたと見なせる状況だったと主張した。
一連の出来事で負傷者は出ていないが、NBIとOSAAのどちらに責任があるかをめぐり激しい非難合戦が続いている。NBI側は、どさくさに紛れてデラロサを逃亡させる狙いで、意図的に騒動が引き起こされた可能性を示唆している。一方、マルコス大統領はNBIにデラロサの逮捕を命じてはいないと述べている。
状況は混迷を極めている。今後の展開も不透明だ。上院でサラ・ドゥテルテの弾劾裁判が始まることははっきりしているが、上院が無罪判決を下すのか有罪判決を下すのかは、まだ全く読めない。
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