Andrius Sytas Janis Laizans
[ビリニュス/リガ 19日 ロイター] - エストニア当局は19日、北大西洋条約機構(NATO)の軍用機が同国上空でウクライナから飛来したとみられるドローン(無人機)を撃墜したと発表した。ロシアと国境を接する地域では、ウクライナの対ロシア攻撃に伴う領空侵犯が相次ぎ、政治的混乱を引き起こしている。
これについてウクライナは19日、ロシアが電子戦でドローンの進路を変えたと非難した。
隣国ラトビアもドローン警報を発令、ロシア国境付近の住民に屋内退避を呼びかけ、NATO部隊機が発進した。ラトビアはその後、ドローンが領空に入った証拠は見つからなかったと発表した。
ウクライナ外務省のヘオルヒー・ティヒー報道官はXへの投稿で「ロシアは電子戦を使ってウクライナのドローンをバルト諸国に誘導し続けている。エストニアおよびバルトの友人たちに、こうした意図せぬ事態について謝罪する」と表明した。
同報道官はまた、ウクライナがラトビアやエストニアの領土を利用してロシアへのドローン攻撃を行っているとの見方を否定。「われわれの正当な軍事目標はロシア国内にあり、ロシアの領空を通じてそこに到達する」と述べた。バルト諸国もこの見解に同調した。
在エストニアおよび在ラトビアのロシア大使館は、コメント要請にすぐには応じなかった。
ウクライナはロシアに対する長距離ドローン攻撃を強化しており、バルト海周辺地域も対象となっている。複数のウクライナの軍用ドローンが3月以降、ロシアと国境を接するNATO加盟国のフィンランド、ラトビア、リトアニア、エストニアの領空に入っている。ラトビアでは14日、領空侵入への対応を巡る混乱から首相が辞任を表明、連立政権が崩壊した。
エストニアのペフクル国防相によると、ウクライナのものとみられるドローンはルーマニア空軍のF16戦闘機が19日に撃墜した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は先週、ラトビアの領空防衛を支援するため専門家を派遣する方針を示した。
フィンランドでは15日、首都圏でドローン飛来の疑いから住民に屋内退避を呼びかけ、ヘルシンキの空港を3時間にわたり運航停止した。国防軍が戦闘機を緊急発進させたが、ドローンは発見されなかった。