[ロンドン 18日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は18日、2026年の英経済成長率見通しを1.0%と、4月予想の0.8%から上方修正した。米イラン交戦開始前の経済情勢やデータ修正を反映した。引き上げでも25年からは減速となる。一方、英政局の混迷を受け、「国内の不確実性」が高まれば消費や投資に悪影響を与える可能性があると警告した。

IMFは英経済に関する年次評価で「英経済は底堅さを維持しているが、中東での交戦が短期的な見通しを抑制している」と指摘。インフレ率は26年末までに4%弱まで上昇すると見込んだ。市場予想通りエネルギー価格が下がれば、イングランド銀行(英中央銀行)は利上げすることなく27年末までに目標の2%に戻すことができると見通した。一方、中東情勢次第では、英中銀は緩和もしくは引き締めを迫られる可能性があり、賃金上昇や値上げの動きが想定以上に強まれば「断固とした対応をとる準備」が必要だとの認識を示した。

足元でスターマー首相への辞任圧力が強まり、財政規律の緩みが意識され、10年債利回りは15日、08年以来の高水準となった。IMFは、29/30年度までに非投資支出の収支均衡を目指す政府の赤字削減計画を維持する必要性を強調。「国内の不確実性が消費や投資の抑制をもたらす恐れがある」と指摘した。

リーブス英財務相は成長率見通しの上方修正を受けた声明で「進展の兆しが見え始めている時に国家の安定を危険にさらせば、家庭や企業により悪い結果をもたらす」と述べた。

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