Orathai Sriring Kitiphong Thaichareon
[バンコク 18日 ロイター] - タイ国家経済社会開発評議会(NESDC)が18日公表した第1・四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比2.8%増となり、伸び率は市場予想の2.2%を上回った。輸出や消費、投資の増加が追い風となった。ただ、中東紛争が長引く中、政府は今年の成長率見通しを据え置いた。
季節調整済みの前期比では0.7%増。こちらも予想の0.1%増を上回った。
NESDCは第1・四半期の成長について、製造業と政府消費の拡大がけん引したほか、民間消費と投資も増加したと指摘した。
一方、第1・四半期の失業率は0.91%と、前期の0.70%から上昇した。
エクニティ財務相は、統計発表後に記者団に対し、中東情勢により、第2・四半期には輸出と購買力が弱含むとの見方を示した。「先行きにはなお嵐が形成されつつあり、原油価格の上昇とインフレ加速も伴っている」と述べた。
2026年の成長率見通しは1.5─2.5%に据え置き、民間消費、民間投資、政府の借り入れ計画を含む公共支出の増加が下支えするとの見方を示した。
政府は今月、生活費高騰への対応やクリーンエネルギーへの移行を支援するため4000億バーツ(122億6000万ドル)の借り入れを承認した。中東紛争や高止まりする家計債務によって打撃を受けている経済を下支えするため、6月に消費者向け補助金制度を開始する予定だ。
エクニティ氏は「成長を支える財政政策の余地はある」と述べ、債務の対GDP比率は今年68%、28年には69%に達するが、公式上限の70%をなお下回るとの見通しを示した。肥料と輸送に対する支援も追加するとした。
NESDCはまた、成長のけん引役である輸出について、今年の伸び率が9.6%になると予測。従来の2.0%から上方修正した。一方、もう一つのけん引役である観光業については減速を見込み、今年の外国人観光客数の見通しは3200万人と、2月の予測(3500万人)から下方修正した。
スタンダードチャータードのエコノミスト、ティム・リーラハファン氏は、同行がタイの26年成長率を引き続き1.4%と予想しているとし、「今後、景気減速が見込まれる。中東紛争の影響が表れつつある」と述べた。
タイ経済は昨年2.4%成長したが、パンデミック(新型コロナ大流行)以降、近隣諸国に比べて伸び悩んでいる。