ジャングルへ逆戻り
中国が気にしているのは、一貫性のなさだけではない。トランプは2026年に入ってから、脅しを実行に移す意思があることを示してきた。
1月にはベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を拘束するために急襲した。翌2月にはイスラエルと共にイランに対する戦争を開始。イランの指導者を死亡させ、世界のエネルギー貿易に大混乱をもたらした。
さらに、キューバに石油または石油製品を輸出する国に関税を課すと脅す一方、キューバ当局者への制裁を強化した。
徐は「中国から見れば、ベネズエラで起きたこと、キューバへの長期にわたる経済的圧力、イラン戦争は、いずれも国際秩序がどこへ向かっているのかという、大きな不安を中国側に抱かせている。」と述べた。「中国では多くの人が問うている。われわれは、強者ができることを行い、弱者が耐えられることを耐えさせられる、弱肉強食の法に支配される世界へ戻りつつあるのか、と……もしそれが常となれば、それは小国や中堅国だけでなく、人類にとっても悲劇だ。より良い未来へ進むのではなく、古い世界へ戻ることになるのだから」
駐米中国大使の謝鋒(シエ・フェン)も本誌のインタビューに対して同様の主張を展開している。「いかなる国も、他のすべての国の上に自国を位置づけて、自国の規則を選択的に適用すべきではない……人類社会はジャングルへ後戻りする危険がある」
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