一期目では台湾支援を強化したが
ただ、中国当局は紛争開始後もイランや湾岸諸国との接触を続ける一方で、米国の反発を招きかねない直接関与は慎重に避けている。
外交問題評議会地経学研究センターの上級研究員ハイディ・クレボ=レディカーは本誌に対し、「中国は、問題に自ら関わるよりも、ワシントンが危機対応に苦しむ状況を傍観することに満足している」と語った。
習近平にとってより重要なのは、米中関係全体を安定化させることだという。
「イラン戦争を争点にしても、その目標にはつながらない」
トランプは3月、ホルムズ海峡でイランが船舶を攻撃した後、中国などに対して商船護衛のため海軍を派遣するよう求めたが実現しなかった。トランプは4月、米国がホルムズ海峡の安全確保に動いていることについて、中国は「非常に喜んでいる」と主張したが、実際には達成されていない。
トランプは、習近平との電話会談で、イランへの武器供給停止を中国に求めたとも主張しているが、習近平側は否定している。
和平合意に向けた進展は見られていない。トランプは現地時間5月10日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、イランの14項目の和平提案を「受け入れられない」「ゴミだ」と退けた。
トランプ第一次政権では、さまざまな分野で中国との緊張が高まる中、台湾支援が強化された。
しかし第二次政権の初年度に入り、台湾問題を注視する専門家の間では、米国の台湾政策が中国との交渉材料になる懸念が広がっている。2025年7月に予定されていた中南米訪問に際し、台湾の頼清徳総統のニューヨーク立ち寄りが認められなかったことも、その懸念を強めた。