イランに対する劣勢を挽回したい

「今週の中国訪問で、ドナルド・トランプが現実的に期待できる最善の結果は、『解放の日』以前の状態に少しでも戻ることだ」と、米戦略コンサルティング会社パーク・ストラテジーズの上級副社長でアジア研究者のショーン・キングは本誌に語った。

習近平が中国企業による対米投資を提案する可能性はあるが、「中国企業は法律上、北京政府に従う義務がある」ため、知的財産の窃取といったリスクを伴うという。

牛肉や穀物の輸入に関する合意が成立する可能性はあるものの、安全保障と先端技術など、米中が互いに譲らず対立を深めている分野で突破口が開かれる可能性は低いと、アナリストはみている。

米政府は先端半導体、AI、対外投資への規制を強化しており、中国も安全保障上重要な技術や人材が米国側に流出することを防ごうとしている。

先月、中国当局は、米IT大手メタ社による中国発のAI開発企業の買収を阻止した。技術流出を防ぐための措置だったと、アナリストはみている。

ワインによれば、中国もワシントンもイラン情勢の緊張緩和を望んでいる。

トランプは、空爆だけではイランを屈服させられないことを認識し始めており、4月上旬の第1回米イラン協議を中国が水面下で仲介した役割も理解している可能性が高いという。

一方、習近平は仲介外交でより積極的な姿勢を示している。先月には4項目の和平提案を打ち出し、イランの支持を得た。また、米イラン協議を仲介してきたパキスタンと共同で5項目の構想も発表している。

平時には、中国の石油輸入の40%超がホルムズ海峡を通過する。中国政府は、米国による対イラン戦争を違法だと繰り返し主張し、イラン船舶への封鎖措置も非難してきた。

一期目では台湾支援を強化したが
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