ドナルド・トランプ米大統領の今週の訪中と習近平国家主席との会談は、緊張が続く米中関係を立て直すと同時に、貿易やイラン戦争をめぐる協力の可能性を探る機会となる。
今回はトランプにとって2度目の国賓訪問であり、米国大統領による訪中としては約9年ぶりとなる。トランプは習近平との「素晴らしい関係」を強調し、米中を「G2(Group of Two=米中二極体制)」と呼んできた。
「米国の最高司令官がG2の概念を肯定的に用いたことの重要性は、どれだけ強調してもし過ぎることはない。事実上、中国を米国に並ぶ大国として認めたことになるからだ」と、10年以上にわたり米国の対中政策を研究してきた米シンクタンク「国際危機グループ(ICG)」の上級顧問アリ・ワインは、先週の公開討論会で述べた。
首脳同士の交渉は、貿易、人工知能(AI)、インド太平洋での覇権などをめぐる競争によって悪化してきた関係の改善につながる可能性がある。
ただし、双方が掲げる目標の多くは3日間の訪問で解決できるような性質のものではないとアナリストは指摘する。
北京のシンクタンク「中国グローバリゼーションセンター(CCG)」の創設者で会長の王輝耀(ヘンリー・ワン)によれば、トランプはイラン戦争の終結に中国の支援を期待している。一方、中国側は米国が台湾独立に反対することを求めているという。
王は本誌に対し、「極めて重要な訪問だ」と語った。複数の戦争が続く時期に両首脳が握手する映像は、世界に一定の安心感を与えることになると述べた。
ちょうど1年前、世界の2大経済大国である米国と中国は貿易戦争を繰り広げていた。