Lucia Mutikani

[ワシントン 12日 ロイター] - 米労働省が12日発表した4月の米消費者物価指数(CPI)は前年比3.8%上昇、3月の3.3%から加速し2023年5月以来の大幅な上昇となった。イラン戦争に伴うエネルギー価格の高騰と食品価格の急上昇を受け、2カ月連続で大幅な伸びとなった。11月の中間選挙を控え、トランプ大統領と共和党にとって政治的リスクが高まっている。前年比のエコノミスト予想は3.7%上昇だった。

前月比では0.6%上昇と、3月の0.9%上昇から伸びが鈍化した。ロイター調査によるエコノミスト予想は、前月比0.6%上昇、予想レンジは0.4ー0.9%上昇だった。

3月は前月比で22年6月以来の大幅な上昇を記録、4月の鈍化は原油価格が高止まりしていることが一因とみられる。

変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは前年比2.8%上昇、予想は2.7%上昇、3月は2.6%上昇だった。

コアの前月比は0.4%上昇(予想0.3%上昇)と、25年1月以来の上昇幅となった。これは昨年の連邦政府閉鎖により10月のデータ収集ができなかったことを受け、家賃指標に一時的調整を実施したことが一因となっている。

大半のエコノミストは、トランプ政権の広範な関税措置による物価への波及効果は終了した可能性が高いと見ている。

センチュリー財団の客員シニアフェロー、ジャネル・ジョーンズ氏は「あらゆるところで物価が上昇しており、全国の家計が対応に苦しんでいる」と指摘。「ガソリン税の一時停止のような措置は短期的な救済にはなるが、家庭が本当に必要としているのは戦争の終結と、生活費危機の解消に取り組む指導者だ」と述べた。

項目別では、エネルギー価格は3.8%上昇と、CPI上昇分の40%超を占めた。3月は10.9%上昇だった。ガソリン価格は5.4%上昇、ディーゼルなどの自動車用燃料は17.0%上昇した。人工知能(AI)向けデータセンターの堅調な電力需要を背景に、電気料金も高騰した。

食品は0.5%上昇。食料品店の価格は0.7%上昇と、22年8月以来の大幅な伸びとなった。牛肉価格が2.7%上昇と24年11月以来の大きな伸びとなった。果物・野菜は1.8%上昇、ノンアルコール飲料は1.1%上昇。乳製品と卵も大幅に上昇した。

家賃やホテルの宿泊代を含む住居費は0.6%上昇。3月は0.3%上昇だった。持ち家の帰属家賃は0.5%上昇。ジェット燃料の高騰により航空運賃は2.8%上昇した。

このほか、衣料品・靴が大幅に上昇したほか、家庭用家具・家事関連サービスは0.7%上昇した。

今回の堅調なインフレ指標は、先週発表された4月の雇用統計の伸びが市場予想を大きく上回ったことと相まって、連邦準備理事会(FRB)が2027年まで金利を据え置くとの見方を強める形となった。

ネイビー・フェデラル・クレジット・ユニオンのチーフエコノミスト、ヘザー・ロング氏は「深刻な家計の圧迫が進行している。3年ぶりにインフレ率の上昇幅が賃金上昇率を上回った。これは中間層と低所得層にとって打撃であり、彼らもそれを実感している」と述べた。

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