Laila Bassam Maya Gebeily Tom Perry Samia Nakhoul
[ベイルート 30日 ロイター] - レバノンとイスラエルの停戦協議を巡ってレバノンの有力高官の間で亀裂が広がり、対イスラエル交渉でレバノン指導部の見解を一本化しようとする仲介国サウジアラビアの取り組みに支障が生じている。事情に詳しいレバノンと外国の関係者が30日に明らかにした。
サウジは15年続いたレバノンの内戦が1990年に終結した際に合意を後押しした実績を持ち、この数日レバノンへの関与を強めている。
米国は4月16日に成立したイスラエルとレバノンの停戦を和平合意に向けた直接交渉につなげたい考えだ。しかしレバノンの指導部内では、交渉の進め方や最終的な目標を巡って対立が続いている。
レバノンのアウン大統領は、米ワシントンでのイスラエルとの直接協議を支持する立場で、停戦を「恒久的な合意」につなげるべきだと発言している。アウン氏は和平合意の推進を明確に表明してはいないが、関係者2人によると、非公式の場では戦争終結のためにイスラエルとの国交正常化に前向きな考えを示しているという。
一方、レバノンの関係者2人によると、親イラン武装組織ヒズボラの窓口役を務めるレバノンのベリ国民議会議長は直接交渉に反対しており、全面的な和平合意ではなく、イスラエルとの不可侵協定を目指すべきだと考えている。
サウジのレバノン特使を務めるヤズィード・ビン・ファルハン王子は先週、レバノンの首都ベイルートを訪れ、アウン大統領、ベリ議長、サラーム首相に対して、交渉に臨む立場を統一し、3者会談によって結束を示すよう働きかけた。王子と面会した政界筋2人と、欧米の当局者1人が明らかにした。
しかし、ベリ氏が交渉を巡るアウン氏の発言について「控えめに言っても不正確だ」と公然と非難したことで、緊張が高まり、今週予定されていた会談は実現しなかったという。
サウジは、レバノンがイスラエルとの和平に急ぎ過ぎることには慎重な姿勢を示している。