Kate Abnett

[ブリュッセル 30日 ロイター] - 国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)のサイモン・スティール事務局長は30日、イラン戦争が世界の再生可能エネルギー移行を「急加速させている」と述べた。各国は不安定な石油・ガス市場への依存度を減らそうと奔走している。

欧州全域では屋上太陽光発電システムの需要が急増し、パキスタンなどでは電気自動車(EV)の販売台数が急増。2月末に始まった米・イスラエルとイランの戦争を受け、一部諸国で低炭素社会移行が加速していることを示す初期の兆候が見られるという。

中国の習近平国家主席は今月、エネルギーの安全保障確保に向けた新たなエネルギーシステムの構築加速を指示し、水力発電開発と原子力発電拡大を訴えた。

スティール氏はパリの国際エネルギー機関(IEA)で開かれた政府当局者会議で、「世界の化石燃料依存を維持しようとしてきた人々が、図らずも再生可能エネルギーブームを加速させている」と指摘。「再生可能エネルギーはより安全、安価、クリーンなエネルギーで、狭い海峡や世界的な紛争に左右されることがない」と述べた。

ただ、一部の国は代替資源を模索する中で、汚染度の高い石炭や重油を燃料とする発電を増やしている。

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