Nora Eckert

[デトロイト 29日 ロイター] - 米自動車大手フォード・モーターは29日、2026年通期決算の利払い⁠・税引き前利益(EBIT)予想を85億―105億ドルとし、従来予想の80億―100億ドルから上方修正した。同社の株価は29日の時間外取引で1%弱下落した。

第1・四半期(1―3月)の調整後1株当たり利益は0.66ドルと、アナリスト予想の0.19ドルを大きく上回った。トランプ米大統領が輸入品に課した関税の一部について連邦最高裁が2月に違憲との判決を出したことを受け、13億ドルの負担軽減となるのが一因。

それでも、トランプ関税全体の影響については26年通期に10億ドルのコスト純増になると見込んだ。関税の影響の総額については明らかにしなかった。

フォードの第1・四半期の調整後税引き前利益は35億ドル、純利益は25億ドル。売上高は433億ドルで、新車販売台数は9%減った。

収益性が高い売れ筋のピックアップトラック「F―150」に使うアルミニウム部材の調達では、原材料価格の高騰に直面していると説明した。

カタリストIQのデータによると、F―150の4月の在庫は前年同月比で38%減。米アルミニウム大手ノベリスで起きた大規模な工場火災が響いており、フォードにとって主要な利益源となっているF―150の生産に支障が生じれば、財務面で大きな打撃となる。

JPモルガンのアナリスト、ライアン・ブリンクマン氏は顧客向けのノートで、4月中旬時点のS&Pグローバル・モビリティーのデータを引用し、第1・四半期のピックアップトラック「Fシリーズ」の推計生産台数は前年同期比12%減と予想を上回る落ち込みだと指摘。その上で「フォードはノベリスの工場火災の影響からの回復に、当初予想されていたよりも苦戦している可能性がある」との見方を示した。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。