[29日 ロイター] - 米上院銀行委員会は29日、ケビン・ウォーシュ氏の米連邦準備理事会(FRB)議長指名を13対11で承認した。これを受け、ウォーシュ氏の指名承認は本会議での採決に進む。本会議でのウォーシュ氏の指名承認の採決は、早ければ5月11日の週に行われる可能性がある。その場合、パウエル氏の議長任期が終わる前にウォーシュ氏が就任宣誓できる見通しだ。
銀行委員会では、共和党議員13人全員がウォーシュ氏を支持した。ティリス上院議員(ノースカロライナ州)は、パウエル議長に対する刑事捜査を司法省が打ち切ったことを受け、反対を撤回した。一方、民主党議員11人は反対票を投じた。ウォーシュ氏がトランプ大統領の意向に左右されずに政策を決定するとの約束に疑念を示した。
元FRB理事のウォーシュ氏は、FRBの「レジームチェンジ(体制転換)」を約束しており、トランプ氏はウォーシュ氏が大統領の望む利下げを実現すると繰り返し述べている。上院がウォーシュ氏を承認することはほぼ確実とみられる。
パウエル現FRB議長の任期は5月15日まで。FRBは28─29日の日程で連邦公開市場委員会(FOMC)を開いている。
ウォーシュ氏の就任がパウエル氏のFRB退任を意味するのか、それとも理事として残るのかという点は明らかでない。仮に残った場合、トランプ氏が解任を試みるとの発言を実行に移すかどうかも不透明だ。そうした動きは確実に法的異議申し立てを招くことになる。トランプ大統領が2025年夏にクック理事の解任を試みた際にも同様の事態が起きた。
パウエル氏の理事としての任期は2028年1月までとなっている。
歴代のFRB議長は、後任に道を譲るためほぼ例外なく退任してきた。弁護士であるパウエル氏は規範の順守を重んじる人物だが、一方で、政権による刑事捜査はFRBへの政治的脅迫であり、トランプ政権が金利決定に影響を及ぼそうとしているとの見方を示していた。
パウエル氏は先月、刑事捜査が「完全に」終結するまでFRBを去らないと述べており、FRBや国家にとって最善だと判断すればとどまる可能性もある。
コロンビア特別区連邦検事のジャニーン・ピロ氏は24日、「正当な理由がある場合は捜査を再開することをためらわない」と述べている。