[ドバイ/ワシントン 29日 ロイター] - トランプ米大統領は29日、イラン紛争終結に向けた取り組みが膠着(こうちゃく)状態となる中、イランに対し「早く賢明に」なり、合意に署名するよう求めた。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は28日、トランプ氏が、イラン港湾の長期封鎖に向けて準備するよう側近に指示したと報じた。
トランプ氏は自身のSNS(交流サイト)に、イランは「協力して行動することができない」と指摘。「彼らは非核化合意への署名方法を知らない。早く賢明になった方がいい!」と述べた。またサングラスをかけマシンガンを持った自身の合成画像を「もういい人はやめた!」というキャプションを付けて掲載した。
WSJが米当局者の話として報じたところによると、トランプ氏は攻撃再開や紛争からの撤退は相対的にリスクが高いとの考えで、イランの港湾への出入りを阻止して同国の経済と石油輸出への圧力を継続することを選択したという。
WSJの報道を受けてホルムズ海峡を巡る混乱が長期化するとの懸念が広がり、29日の原油先物は約3%上昇し、北海ブレント先物は1カ月ぶりの高値を付けた。
イラン当局者は28日、代替貿易ルートを使用しているため封鎖に耐えることができるとし、紛争が終わったとは考えていないと述べた。
イラン紛争の影響で米国ではガソリン価格が上昇し、トランプ氏の支持率は低下の一途をたどっている。直近のロイター/イプソスの世論調査によると、トランプ米大統領の仕事ぶりを評価するとの回答は34%で現任期中で最低となった。
イラン当局者やアナリストは、2月末のイラン攻撃初日に当時の最高指導者ハメネイ師を殺害し、負傷した次男のモジタバ氏が後継の最高指導者に昇格したことで、イランのイスラム革命防衛隊の強硬派司令官らにさらなる権力が委ねられることになったと指摘している。