Atsuko Aoyama

[東京 28日 ロイター] - 午前のドルは159円前半から半ばで上下した。月末のドル需要などが相場を押し上げたが、日銀の金融政策決定後に円高方向に振れた。日銀は今回の会合での利上げを見送ったものの、3人の委員が利上げを主張した。

朝方は159円前半で推移していたドルは、仲値公示に向けて159円半ばへと上昇。その後やや強含む場面もあったものの、上値は重く、159円半ばでのもみ合いが続いた。日銀の決定が発表されると、一時158円台に下落する場面もあった。

今回の会合での政策金利据え置きには3人が反対し、利上げを主張。同時に発表した展望リポートでは2028年度の消費者物価指数(CPI)の見通しで生鮮食品およびエネルギーを除く総合指数(コアコアCPI)が2.2%上昇と、2%を上回るなど「タカ派的」(あおぞら銀行の諸我晃チーフ・マーケット・ストラテジスト)との声が聞かれた。

午後に行われる植田和男総裁の会見に市場の関心が移っているが、植田総裁の会見は展望リポートの内容を「丁寧に説明するとみられ、よほど中東情勢に関して慎重な発言がみられなければ円安が進行することはないだろう」(あおぞら銀の諸我氏)とみられている。一方、今回の結果発表前までに7月までの利上げ織り込みは市場で9割超まで高まっていたこともあり、円高方向への反応も限られるとの見方もある。

イラン情勢を巡っては、米当局者が27日、トランプ大統領がイランの新たな提案について、核開発計画への言及がないことを理由に不満を抱いていると明らかにした。ただし、市場では「新提案が報じられたことで広がった期待感がまだ残っている」(りそな銀行資金証券部市場トレーディング室の広兼千晶氏)として、交渉の進展に結びつく可能性が引き続き注目されている。

午前中には片山さつき財務相の閣議後会見での円安けん制発言が伝わったものの、相場の反応は限られた。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。