Miho Uranaka

[東京 27日 ロイター] - 三菱UFJ銀行は27日、アジアにおける新たな決済サービスの提供を今月1日から順次開始したと公表した。海外展開する企業の決済や資金管理を担うトランザクション・バンキング(TB)がメガバンクの収益源として存在感を高める中、決済・資金管理の需要を取り込み、外貨預金の積み上げにつなげる狙いがある。

新サービス「MUFG Unity」は、タイやインドネシア、フィリピン、ベトナムのパートナーバンクと連携し、企業が三菱UFJ銀の口座を通じて現地通貨での支払いや回収を含む資金管理を一元的に行える仕組みだ。国ごとに異なる決済制度や商慣行に対応するため、従来は複数の銀行を使い分ける必要があったが、単一のプラットフォームでの管理が可能となり、決済の利便性やスピードが増す。

企業のアジア展開が進み、現地での販売や調達が増えるのを背景に、現地決済への対応や資金管理の高度化が課題となっていた。同行は出資先銀行のネットワークを活用し、各国固有の決済インフラと結び付くことで、こうしたニーズの取り込みを図る。

企業の決済や商流を取り込み資金の流れを集約させることで、外貨を中心に預金の積み上げにつなげる狙いもある。資金管理を最適化する過程で余剰資金が定期預金などに振り替えられれば、安定的な預金収益につながる。また、クロスボーダー取引では米ドル建て決済が多く、アジアの取引でもドル資金が蓄積されやすいことから、ドルの安定調達や調達コストの低減にも寄与するとみられる。

三菱UFJフィナンシャルグループは、TBを成長領域と位置づけ、システム投資や人員増強を進めてきた。他のメガバンクも、TBの強化に動いている。三井住友銀行は22日、TBに関するサービス強化のため新ブランド​を立ち上げると発表。北米地域での6月の導入を皮切‌りに、欧米や中国、アジアに順次広げていく計画で、今後3年間‌に外貨預金600億ドル(約9兆5600億円)、円預金4兆円を積み増す方針を示している​。

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