<民主主義の国なのに王室が残る意義が、こんなときこそ明らかになるかも>
共和制国家の国民が自国の君主制の論理に疑問を唱えるのは、正当な権利として十分認められるだろう。
絶対君主制は明らかにひどい考えである一方で、立憲君主制はある意味それ以上に奇妙かもしれない。なぜなら、ひとたび民主主義を受け入れた国がどうして選挙で選ばれない国家元首を残しておきたがるのか、という疑問が生じるからだ。
さて、その理由の1つが今まさに明らかになっている。英チャールズ国王とカミラ王妃が間もなくアメリカを公式訪問する予定で、もしこれがキア・スターマー英首相だったとしたら、はるかに厄介だったはずだ。その理由を順に見ていこう。
第1に、昨年1年間のところどころで、スターマーがこのまま政府トップにとどまれるのか不確実な状況が何度も訪れたため、そもそも訪米を計画すること自体が難しかったかもしれない。彼は何度か厄介な出来事に直面しており、しかもかなり突然降りかかっていた感がある。
最近も同様のことがあり、(エプスタイン問題で解任された)ピーター・マンデルソン前駐米大使が任命される前、安全保障面の身辺調査で不合格となっていたことを(驚くべきことに)スターマーが知らなかったという事実が発覚した。
ここ数カ月は、スターマーがあと数日も持ちこたえられるのだろうかと疑問視される場面が何度かあった(結果的には杞憂に終わったが、それでも不安定な立場を反映しているのは間違いない)。