依存症になる人は「意志が弱い」――わけではない

 実際、タイチさんは、次第に仕事へのやりがいを感じなくなり、趣味や友人との時間も楽しめなくなっていきました。

 さらに彼の場合、「ポルノを見過ぎている」という自覚があったことも災いしました。

ポルノを見続けることへの罪悪感や自己嫌悪にも苦しむようになったのです。

 ポルノ視聴が道徳的・社会的価値観に反する行為だと感じている人ほど、こうした自己否定の感情が強くなる傾向があります。(22ページより)

さらに仕事中でもポルノのことが頭をよぎるようになり、集中力が途切れることが増えてパフォーマンスが低下。また、ポルノ動画に慣れることで現実の恋愛や性行為に対する期待が過度に高くなり、恋人との関係に不満を感じることが増えていったというのだから深刻な話だ。

いずれにしても、気軽に一時的な快楽を得るための行動であるはずのポルノ依存症は、脳や心に大きなダメージを与えるわけである。

なお、依存症になる人は「意志が弱い」と思われがちだが、そうではなく、「生きるうえでの問題に対処する手段」として依存に頼ることが問題なのだそうだ。

つまり、ギャンブルや買い物など、他の依存と同じ。一時的には安らげるかもしれないが、根本の問題(仕事上の強いストレスや不安など)は解決しないどころか、深刻な依存症に陥る可能性が高くなるということだ。

ダイエット時のリバウンドに似ている
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