Leah Douglas
[ワシントン 17日 ロイター] - 米製薬大手イーライリリーのデイビッド・リックス最高経営責任者(CEO)は17日、肥満症治療薬について、最終的な普及率は対象者の半分程度にとどまるとの認識を示した。医療制度の複雑さや経済的制約を理由に挙げた。
イーライリリーとデンマークの同業ノボノルディスクは、大人気のGLP-1受容体作動薬の注射剤と経口薬で、世界的なシェア争いを繰り広げている。
ワシントンで開かれた会議でリックス氏は、現在過体重ないし肥満の人々のうちGLP-1薬剤を使用しているのは10人に1人に過ぎないと指摘。「普及率が100%になることは決してない。医療制度上の理由や健康管理におけるその他の複雑な事情により、それほど高い数値にはならないだろう」と述べた。
同氏は、最も一般的に処方されている安価なコレステロール治療薬「スタチン」を比較可能な例に挙げて「服用すべき人の40─50%が服用している。それが上限値だと考える」と語った。また、世界中の減量薬服用候補者の50%は約5億人に相当すると試算した。
IQVIAデータを引用したアナリストによると、イーライリリーが発売したばかりの経口型肥満症薬「ファウンダヨ」は、米国で販売開始初週に1390件の処方があった。同薬は1月に先行参入し、発売後4日間で3071件の処方があったノボノルディスクの経口薬「ウゴービ」と競合する。
GLP-1経口薬および注射剤の最低用量の自己負担価格は月額149─349ドル。リックス氏は「これまでの経緯を見ると、これらは経済的余裕がある人向けの薬剤で、そうでない人向けのものではない」と認め、その状況を変える必要があると語った。