損傷した箇所を「自己修復」できる新材料をアメリカの研究チームが開発した。航空機や車などに使われる部品の寿命を劇的に延ばすことができ、何世紀も寿命が延びる可能性もあるとしている。

新しい繊維複合材料は、ノースカロライナ州立大学とヒューストン大学の研究チームが開発した。「層間剥離」と呼ばれる材料内部の損傷を1000回以上も修復できるとされ、そうした複合材料の寿命が数十年から数百年延びる可能性がある。

この研究成果は米国科学アカデミー紀要に発表された。

航空機や自動車、風力タービン、宇宙船などには、軽量で強度が高い繊維強化ポリマー(FRP)という複合材料が使用されている。

しかしFRPには、複合材料の内部で亀裂ができて層がはがれる層間剥離という欠点がある。層間剥離が始まると、たちまち構造が劣化して、そうした製品は点検や修理、部品交換を繰り返すことになる。

論文共著者のジェイソン・パトリック・ノースカロライナ州立大学教授はECONewsの取材に対し、「層間剥離はFRP複合材料にとって、1930年代からの課題だった」と指摘。従来のFRP複合材料の耐用年数は一般的に、15年から40年程度だと言い添えた。

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