幸福な家庭を築いたはずのテス(左)とアレックスだが
幸福な家庭を築いたはずのテス(左)とアレックスだが ©2025 SEARCHLIGHT PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

そこには人生を変える体験が待っていた

ニューヨーク郊外に住む会社員のアレックス(アーネット)と専業主婦のテス(ローラ・ダーン)は離婚の危機にある。 経緯ははっきり描かれず、観客はいきなり中年夫婦の離婚騒ぎに放り込まれる。

アレックスは高級マンションを出て市内の狭いアパートに移る。ある晩ふとコメディークラブに足を運ぶも、入場料が払えない。無料で入れてもらおうと彼は一計を案じ、素人でも出られるイベントに飛び入り参加する。

すると、そこには人生を変える体験が待っていた。失意のアレックスはスタンダップコメディーに挑戦し芸人仲間と交流することで、癒やしの旅路を歩んでいく。

クーパーは前の2作で、文字どおり「大舞台」を演出した。『アリー』ではロックの祭典グラストンバリー・フェスティバル、『マエストロ』ではイギリスのイーリー大聖堂と、とびきりスケールが大きく華やかなステージで観客の目をクギ付けにした。

『これって生きてる?』のコメディークラブは、打って変わって質素な舞台だ。今回クーパーに与えられたのは、マイクが1本ぽつんと立っているだけの幅2メートルに満たない地下のステージなのだ。

シンプルながら躍動感に満ちたクーパーの演出
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