読売新聞の投稿サイト「発言小町」に寄せられた相談が話題になっている。国立大学の大学院を出て、大手メーカーの研究職に就いた娘が、「結婚して専業主婦になる」と言い出したという。早期受験や留学も含め、多大な教育費をかけて育てた娘であるだけに、母親としては複雑な心境のようだ。
品のない言い方だが、教育は「投資」としての性格も持っている。個々の家計のみならず社会にとってもそうで、公金を投じて高等教育を受けさせた高度人材が労働参加しないことは、社会的な損失とも言える。
上記の相談に回答を寄せている有識者によると、「学歴が高い女性ほど専業主婦率が高いという統計的な特徴」があるという。どういうデータかは定かでないが、OECDの国際学力調査「PISA 2012」では、15歳の生徒に対し、母親の最終学歴と就業状態を尋ねている。横軸に非大卒、縦軸に大卒の母親の専業主婦率をとった座標上に、OECD加盟の38カ国のドットを配置すると<図1>のようになる。

大卒の母親の専業主婦率は、非大卒の母親より低い国が多い。大学を出た女性は待遇のいい職業に就け、結婚してもそれを手放すのは惜しいと働き続けるだろうから、当然と言えばそうだ。
だが、日本と韓国は違っている。この2カ国は斜線より上にあり、非大卒より大卒の母親の専業主婦率が高い。超受験社会で、高い学歴をつけさせるには多大な教育投資を要する国であるだけに、「もったいない」という思いもする。いや、超受験社会だからこそ、母親は付きっ切りで子どものサポートをした方がいい、という考えなのかもしれない。