[ワシントン 31日 ロイター] - 米労働省が31日発表した2月の雇用動態調査(JOLTS)によると、求人件数は688万2000件と前月から35万8000件減少した。ロイターが⁠まとめたエコノミスト予想は691万8000件だった。

求人件数は宿泊・飲食サービス部門で21万1000件、製造業部門で7万1000件、それぞれ減少したほか、建設業、金融業、卸売業、州地方自治体でも減⁠少。減少は従業員数が1─9人の企業と50ー249人の企業に集中した。

採用件数は49万8000件減の484万9000件と、新型コロ⁠ナウイルスのパンデミックが始まった2020年3月以来、約6年ぶりの低水準となった。採用件数はパンデミック期間を除いても14年8月以来の低水準で、宿泊・飲食サービス部門では17万8000件と大幅に減少。医療・社会福祉、専門⁠・ビジネスサービス、建設業で大幅な減少が見られた。

求人率は4.2%と、前月の4.4%から低下した⁠ほか、⁠雇用率も3.1%と、前月の3.4%から低下した。

一方、解雇件数は6万1000件増の172万1000件と、依然として低い水準にとどまった。解雇率は1.1%と、前月の1.0%から上昇した。

エコノミストらは、労働市場停滞の原因は、トランプ大統領の貿易・移民政策による根強い不確⁠実性にあるとし、これらの政策は労働者の需要と供給の両方を損なっていると指摘。モルガン・スタンレーのチーフエコノミスト、マイケル・ガペン氏は、「雇用、解雇、求人、失業率は石油ショック以前から景気悪化を示唆していた」との見方を示した。

連邦準備理事会(FRB)のパウエル⁠議長は30日、「労働市場には一定の下振れリスクがある」との見方を示唆した。一部のエコノミストは、今回のJOLTSの内容がその下振れリスクを示唆していると見ており、インフレ期待の上昇と労働市場の軟化を背景に、FRBは難しい舵取りを迫られる可能性がある。

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