のしかかる医療費負担

では死ぬのはいつか。ベビーブーム世代の多くは80代を超えて90 代まで生きる可能性が高い。それは医療の進歩の証しだが、経済的な負担は増える。今は医療費が高騰する一方だから、貯金はどんどん減っていくだろう。

「このシステムは持続不能だ」とスピーゲルマンは警告する。「寿命が延びているのに、メディケア(高齢者医療保険制度)は長期にわたる介護をカバーしていない。しかも医療費は高くなるばかり。こんな事態への備えができている人はほとんどいない」

適切な備えがなければ、そして公的な支援がなければ、みんな介護費用で貯金を使い果たし、家を売り払い、最悪の場合は破産してしまう。

ベビーブーム世代の子供たち(いわゆる「サンドイッチ世代」)も大変だ。既に中年期を迎えたこの世代は、子育ての費用に加えて親の介護費用も負担する状況に置かれかねない。

大手保険会社アリアンツによる25年の調査によると、サンドイッチ世代の75%は「子育てと親の介護を同時にやりつつ自分たちの金銭的ニーズや目標を満たすのは難しい」と回答していた。

ベビーブーム世代は着実な賃金上昇と教育・雇用機会の拡大に恵まれてきたが、その子供や孫の世代はずっと厳しい環境を生きている。

次世代はより厳しい