革命防衛隊の役割は

革命防衛隊はこれまでずっと、ハメネイ師の後継者決定の舞台裏で中心的な役割を果たすと見込まれていた。革命防衛隊は、選挙を経た大統領の指揮下にある通常の軍と異なり、命令を聞くのは最高指導者だけだ。

しかし米国とイスラエルによる近年の攻撃で、革命防衛隊の上層部が次々殺害されたため、最高指導者選出になお影響力を及ぼせるかどうかは不透明感が非常に大きい。

近年の革命防衛隊で最も重要な存在だったのは、精鋭のコッズ部隊を率いてアラブ諸国の親イラン武装勢力を通じた「革命輸出」の戦略を推進してきたカッセム・ソレイマニ氏だったが、2020年に米軍の攻撃で殺害された。

昨年6月の「12日間戦争」においても複数の革命防衛隊上層幹部がイスラエルによって殺害され、今回の米国・イスラエルの攻撃では革命防衛隊トップのパクプール司令官も死亡している。

革命防衛隊は2000年代初頭以降経済的影響力も拡大の一途をたどり、関連企業がイランの⁠石油・ガス部門で数十億ドル規模の事業を受注してきた。その巨大な経済的権益を守ることが、革命防衛隊にとって新たな最高指導者を支持するかどうかの判断にかかわってくるかもしれない。

イラン国民は発言権を持てるか

イランでは大統領と国会議員が4年ごとに国民の選挙で選ばれる。大統領に任命された政府は、最高指導者が認めた範囲内で日常的な政策を扱う。

こうした選挙は、イスラム共和国の初期こそ投票率が高かったが、現在も選挙の公正性に信頼を置く国民はずっと少なくなっている。

ペゼシュキアン大統領は穏健派として知られ、臨時評議会の一員になった。ただ今後の情勢に関して大統領がどれほどの発言力を持つのかは非常に不透明だ。

また専門家会議は選挙を経てメンバーが決まるものの、その候補者はイランの国政選挙の全ての立候補者と同様に、聖職者で構成する監督者評議会の審査を受けなければならない。このため当局に忠実な人物しか候補者になれない仕組みとなっている。



[ロイター]
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