企業社会の在り方が昭和の時代に逆戻りする

高市氏は施政方針演説においてデジタル化投資の促進や企業のガバナンス改革など、生産性向上策についても触れているが、先に残業規制の緩和を進めてしまうと、企業がリスクの高い構造改革を自ら決断するインセンティブが消滅してしまう。デジタル化のスピードが遅くなれば、本来であれば存続できない低生産性企業が温存され、さらに賃金が低下するという悪循環になりかねない。

ガバナンス改革も、下手をすると配当や自社株買いなど投資家還元策に終わってしまい、その原資を捻出するため従業員の賃金を下げる可能性もある。高市氏は自他共に認める保守政治家とされるが、このままでは、企業社会の在り方を昭和の時代に戻すという意味での保守になってしまう。これでは国民生活の豊かさにはつながらない。

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