ノランダ精錬所が、郡学区に支払う義務があった310万ドルの税金を納めることはついになかった。そのため、学校の雇用が削減されたり、修繕工事が停止したりしたと、サム・ダンカン郡教育長は言う。転出する家族が増え、地区の学校の生徒数は10%減ったと、ダンカン氏はつけ加えた。

それでも、ほとんどの世帯が地元に残った。地区のもう1つの産業に雇用を求めた人が多かった。

「求人を出していたのは、農家だけだった」と、かつてノランダ精錬所で働いていたダルトン・ベゼルさん(31)は言う。

その年の夏の終わりまでに、ノランダの従業員は9人に減った。かつての数分の1の給料で残った彼らに託されたのは、工場施設を守り、再開の道を模索する仕事だった。

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マグニチュード7メタルズのスティーブ・ラッシュ最高執行責任者(COO)は、その時残った9人の1人だった。

買収に関心を寄せる業者がいくつか工場を見学にきたが、彼らの関心は工場再開ではなく、施設を解体してスクラップとして売却することにあった。

だが1社だけ違った。資源大手グレンコアでアルミニウムのトレーダーをしていたマット・ラック氏が設立したマグニチュード7メタルズだけは、採算が合うなら工場を稼動させたいと考えていたと、ラッシュ氏は言う。

ラック氏は、コメントの求めに応じなかった。

共和党が過半数を握る州議会も、労組に加盟していない労働者を雇うことを容易にする州法を議論を呼びながらも成立させ、工場再開を後押しした。工場側の代表者も、この法案を支持した。

ノランダから残った従業員9人の一部も、電気事業者との間で契約を成立させ、新会社のために原材料の価格を確定させて支援した。

「転機となったのは、ワシントンから鉄鋼関税の話が出始めたときだった」と、ラッシュ氏は振り返る。