[14日 ロイター] - トランプ米大統領は14日、半導体の輸入に関する国家安全保障上の懸念に対処する布告に署名した。エヌビディアの人工知能(AI)向け半導体「H200」やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の「MI325X」など特定の先端コンピューティングチップに25%の関税を課すとしている。ホワイトハウスがファクトシートを発表した。
半導体メーカーに国内生産強化を促し、台湾などのメーカーへの依存を減らすための幅広い取り組みの一環。
布告は「米国が必要とする半導体のうち、(国内で)完全に生産されているのは現在約10%にとどまり、海外のサプライチェーン(供給網)に大きく依存している。こうした外国サプライチェーンへの依存は経済、国家安全保障上の大きなリスクだ」としている。
トランプ政権は昨年4月、医薬品や半導体の輸入に関する調査を発表。海外生産への依存が安保上の脅威になっているとしていた。
エヌビディアやAMD、インテルなど米国企業は最も広く使用されているチップの多くを設計している一方、大半は海外で生産され、台湾積体電路製造(TSMC)が大部分を担っている。TSMCは現時点でコメント要請に応じていない。
関税の対象は絞られ、大量のAIチップを要する国内のデータセンター、新興企業、データセンター以外の消費者向け用途、データセンター以外の民間産業向け用途、公共部門向けに輸入される半導体には適用されない。
布告によると、ラトニック商務長官がさらなる免除を適用する広範な裁量権を有する。
トランプ政権は今週、H200の中国への輸出を正式に承認し、中国に出荷する前に技術的なAI性能を確認するため、米国で第三者試験機関による審査を求める規則を導入した。半導体は米国に入ると、14日発表された25%の関税の対象となる。
エヌビディアはコメント要請に応じていない。
AMDは声明で、「われわれは米国の全ての輸出管理法と政策を順守している」と述べた。
ファクトシートによると、トランプ氏は近く、国内生産を促すため半導体とその派生製品にも幅広い関税を課す可能性がある。
布告の付属文書は今回半導体に課される25%の関税が、通商拡大法232条に基づいてトランプ政権が課した他の関税に上乗せされるものではないことを明確にしている。これらの半導体は銅、アルミニウム、鉄鋼、自動車・トラック部品に対する関税から免除される。