[ジャカルタ5日ロイター] - インドネシア政府が5日発表した11月の貿易統計によると、貿易黒字は26.6億ドルに拡大したものの、輸出の減少が響き、市場予想を下回った。
ロイターがまとめた市場予想は30.6億ドルの黒字だった。10月の黒字額は23.9億ドルだった。
石炭やニッケル、銅など主要商品(コモディティー)の輸出が落ち込んだ。
11月の輸出は前年同月比6.60%減の225.2億ドル。ロイター調査の予想(0.53%減)よりも大幅な落ち込みとなった。
一方、11月の輸入は同0.46%増の198.6億ドルで、市場予想の3.2%増を下回った。
プルマタ銀行のエコノミスト、ファイサル・ラフマン氏は「貿易黒字は今後も続くとみられるが、政府の成長重視姿勢を背景に、輸入の伸びが輸出を上回ることで、黒字幅は徐々に縮小する可能性がある」と指摘した。
インドネシアは最近、欧州連合(EU)との自由貿易交渉を完了したほか、ロシア主導のユーラシア経済連合(EEU)とも自由貿易協定を締結するなど、米国以外の市場の強化を急いでいる。一方で、今月末までには米国との関税に関する合意を目指している。
一方、12月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比2.92%と、市場予想の中央値2.73%を上回った。金価格や一部食品価格の上昇に加え、スマトラ島北部で発生した洪水や地滑りが物流網に影響したことが要因とされる。
12月のインフレ率は2024年4月以来の高水準となったが、中銀が目標とする1.5─3.5%の範囲内に収まっている。
価格変動の大きい食品と政府管理価格を除いたコアインフレ率は2.38%で、市場予想の2.40%をやや下回った。
ラフマン氏は、インフレ率は今後もインドネシア中銀の目標圏内で推移するとみられ、中銀は緩和的な金融政策を維持できるとの見方を示した。