イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は20日、誰にでも利用できるデジタル通貨を中央銀行が発行することには「根本的な問題」が存在するとの考えを示した。

ビットコインを含む仮想通貨が台頭する中、一部エコノミストの間では将来的には中央銀行がデジタル通貨を発行し、経済の中で広く利用されるようになるとの見方も出ている。

カーニー総裁は議会で、仮想通貨の基本技術であるブロックチェーン技術は金融機関の間で行なわれる取引の方法の改善に役立つ可能性があると指摘。ただ、一般人が利用することを想定とした仮想通貨を通してこうしたアプローチが経済全体に行き渡れば、金融安定に対するリスクとなる恐れがあるとの考えを示した。

ただ同総裁は、激しい値動きを見せている仮想通貨ビットコインについて、現時点では世界的な金融安定に対する脅威にはなっていないとの考えを表明。

ビットコインは中核的な金融システムに密接につながっていないとし、ビットコインやその他の仮想通貨の価値を合わせても米アップルの時価総額の約半分程度にとどまっていると指摘。「現時点ではわれわれは、金融安定に対する問題にはなっていないとみている」と述べた。

そのうえで「有意な規模ではあるが、株式のように世界中に幅広く広まる性質を持つリスクであるとみている」と述べた。

また、ビットコインの規制が英中銀の責務の範疇に入るとは予想していないとしながらも、世界各国の規制当局は仮想通貨、および仮想通貨を巡る中央銀行の役割について協議するとの見方を示した。

ビットコインは20日、ビットスタンプ取引所で10%を超えて下落し、1万5800ドルと1週間ぶりの安値を付けた。3日前に付けた過去最高値の1万9666ドルから約20%下落したことになる。

[ロンドン 20日 ロイター]
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