全国各地にあるコンビニの現金自動預け払い機(ATM)で、偽造クレジットカードが一斉に使われ、現金約14億円が不正に引き出された事件で、専門家はATMのネットワーク管理が甘い日本が狙われたとみている。

 同事件に詳しい人物によると、犯行は22日朝、セブンイレブンのATMで、南アフリカのスタンダード銀行の偽造クレジットカードが使われた。わずか3時間ほどの間に実行された取引は計1万4000回に上り、約14億円が不正に引き出された。

 セブンイレブンにあるATMのほとんどは、セブン&アイ・ホールディングス<3382.T>系列であるセブン銀行のものだった。日本では、外国のクレジットカードを使って引き出しが可能な銀行は2行しかないが、セブン銀行はその1つ。

 犯人はいまだ捕まっていない。

 ある金融情報技術(IT)コンサルタントは、犯人が日本を選択した理由について「リスクが低いほか、ATMのネットワーク管理が甘く、不正分析ソフトによって見破られないと考えたからだろう」と指摘する。

 スタンダード銀行は23日、顧客ではなく同行が推定3億ランド(約1900万ドル)の損害を被ったとし、当局に通報したことを明らかにした。

 同行は24日、それ以上のコメントは差し控えた。

 セブン銀行は警察の捜査に協力しているとしている。日本の金融庁と警察当局はコメントを差し控えた。

 セブン銀行のATMは全国に約2万2000機ある。ゆうちょ銀行も外国のクレジットカードを受け入れているが、24時間使用できるのはATM2万7000機のうち、約540機にすぎない。

 国内メディア報道によると、引き出しは15日、17都府県で行われた。100人以上が関与との報道もある。現金を引き出し、それを運ぶのに、相当な数の「運び屋」が必要だっただろうと専門家は指摘する。

旧式で安全性の低い磁気ストライプのカードが使える日本が狙われた