光害を抑えるためには、どうすればいいのか。照明を暖色系で低温のLEDライトに切り替えるよう、キバは提唱している。暖色系のLEDライトは昔はエネルギー効率が悪かったが、今は違う。テクノロジーの進歩により、真っ白で明るい光のLEDライトに匹敵するくらいエネルギー効率が高まった。

 ドイツだけでなく、近年は一部のアメリカの都市も光害対策に乗り出している。カリフォルニア州のデービス市は14年、街灯に用いるLEDライトを控えめな明るさのものに代えた。夜間に街が明る過ぎるという苦情が寄せられたからだ。

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 人工光で夜が明るいことの弊害は、天の川が見られないことだけではない。歩道や公園などを人工光で明るく照らせば、周囲の動物や植物、人間に悪影響が及ぶ。ある研究によると、人工光は夜行性の動物や爬虫類のホルモンレベルと繁殖行動に影響を及ぼす。町が明るいと、野鳥の渡りのルートが乱れる場合もあるという。

 野生動物を光害から守るためには、世界中の政府と市民が光に対する考え方を変えなくてはならない。

「20世紀を通して人工の光が増え続けてきた」と、キバは言う。「私の願いは、都市がこの問題をもっと真剣に考えて、照明の在り方を変えること。明るい照明が好ましいとは限らないと知ってほしい」